リハビリテーションの内容

理学療法

歩行練習の写真です。
当院では身体に障害を持った方や片麻痺の方の身体機能回復や運動能力向上、運動麻痺改善のために、専門職である理学療法士が個別に治療にあたります。筋力や体力低下・関節可動域改善に向けた運動療法、座る・起き上がる・立つ・歩くなどの基本動作や日常生活動作(ADL)の練習を中心に早期より装具療法を取り入れ実践していきます。

また、循環器疾患を有している方には、心臓リハビリテーションを実施しています。

作業療法

「患者様の生活を可能な限り自立へ導き、より安全に、より快適に暮らしていただく」という視点で、主に麻痺が生じた手の専門的なリハビリテーションや、高次脳機能訓練、応用動作練習等を行っています。患者様には日常生活動作(寝起きの動作・食事・身だしなみ・着替え・トイレ・入浴など)や日常生活関連動作(炊事・洗濯・掃除・買い物・外出など)、復職に向けた訓練など、「病院」という環境から「患者様が復帰される環境」を想定しての生活練習までを実践していただきます。

言語療法

言語聴覚療法リハビリの様子
言語聴覚療法では言葉に関わる問題全般や、高次脳機能障害、生活の基本となる食べることに対して専門的にアプローチします。

「言葉が伝えにくい」「聴いたことが理解しにくくなる」「字が書けない」「計算ができない」など失語症によるコミュニケーションの問題、その他の問題として、口・舌の麻痺が出ることで「呂律が回らない」「声が出にくい」「食事が飲み込みにくい」などの症状が出ることも多くあります。それぞれ患者様の症状にあわせて言葉を理解する・伝える練習や発声発語器官の練習、安全に食べられる形態や姿勢の検討を行っていきます。

急性期リハビリテーション

急性期リハビリテーションの様子
急性期とは、脳卒中が発症してから1~2週間くらいまでの時期のことです。
脳卒中が発症した後、重大な合併症が出ていなければ入院した日、もしくは翌日にもリハビリテーションを開始します。

急性期のリハビリテーションは「廃用症候群の予防」と、早期からの運動学習による「身の回り動作の早期自立」を最大の目的とします。
重症な方ほど発症直後は様々な管につながれ、麻痺などもあるため御自分で動くことが困難です。そのような方に発症直後から体を起こし、少しでも自力で活動する機会を提供することで、脳が賦活され残存機能の獲得につながります。また、症状が落ち着きリハビリが積極的に行える時期に達した際、非麻痺側の機能が低下しないよう(廃用症候群予防)に努めます。

カンファレンス

チームで話し合いリハビリテーションの方向性を決定します。
リハビリテーションチーム

医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、ソーシャルワーカーによるチーム

患者・家族面談

患者さまの現状についてと、カンファレンスで決定したリハビリテーション方針を説明します。