CT定位的血腫除去術

出血によって破壊された脳は、血腫を取り除いても元に戻らないため、失った脳の機能を回復させることが目的ではなく、脳内にある血腫の量を減らして、脳細胞へのダメージを減らす事が目的になります。

CT定位的血腫除去術について

CT定位的血腫除去術は、頭蓋骨の一部を外す『開頭血腫除去術』比べて患者さんの体への負担が少なく、手術後の回復や社会復帰が早い長所があります。しかし、血腫を完全に取り除く事が難しかったり、再出血した場合に止血するのが難しい短所もあります。年齢、重症度、血腫の場所や大きさなどを考慮して、患者さんにとって最善の治療方法を提案させていただきます。

CT定位的血腫除去術の方法

  1. 専用の器具で頭を固定します。
  2. CTで血腫の位置を確認し吸引管の位置を決めます。
  3. 頭蓋骨に小さな孔(あな)を開け、吸引管を入れて血腫を吸い出します。
手術は30分程度で終わります。
CT定位的血腫除去術
CTによる血腫位置の確認画像
右被殻出血 発症時 CT画像
CT定位的血腫除去術直後 CT画像
CT定位的血腫除去術後 約6週間後 CT画像