頭痛
頭痛とは、多くの人が経験したことのある最もポピュラーな病気のひとつ。しかし、頭痛はさまざまな原因によってひき起こされるため、現れる症状も色々まず、自分がどのタイプの頭痛であるのかを知ることが大切です。
頭痛の種類
頭痛にはいくつかのタイプがあります。
大きく分けて『慢性的な頭痛(一次性頭痛)』と 『脳の病気に伴う頭痛(二次性頭痛)』の2つに分類されます。
大きく分けて『慢性的な頭痛(一次性頭痛)』と 『脳の病気に伴う頭痛(二次性頭痛)』の2つに分類されます。
- 一次性頭痛(慢性的な頭痛):頭痛患者さんの約90%がこのタイプ。
一次性頭痛の代表的なものには以下の3種類があります。- 偏頭痛:月に数回、発作性に起こる。頭の片側でズキンズキンと脈打つように激しく痛む。
- 緊張型頭痛:数日にわたり、持続的に痛む。頭全体がギューッと締め付けられるよう痛む。
- 群発頭痛:1〜2ヶ月の間、ほとんど毎日発作性に起こる。キリキリと突き刺すように激しく痛む。
- 二次性頭痛(脳の病気などに伴う頭痛):頭痛患者さんの約10%がこのタイプ
- 脳の病気などに伴う頭痛:脳腫瘍や脳出血、感染症などの危険な病気が隠れている場合があります。
頭痛の原因と予防
医師に相談しましょう
頭痛の原因や症状は様々です。
それぞれに合った対処法がありますので、まずは医療機関を受診し医師に相談しましょう。
それぞれに合った対処法がありますので、まずは医療機関を受診し医師に相談しましょう。
ライフスタイルを見直しましょう
頭痛が頻繁に起こったり、ひどくなるのは、ストレスの多い生活の証しかもしれません。
食生活や睡眠などの生活習慣を少し見直すだけでも頭痛の苦しみをやわらげる事ができるのです。
食生活や睡眠などの生活習慣を少し見直すだけでも頭痛の苦しみをやわらげる事ができるのです。
片頭痛
原因
頭部の血管が拡張し、炎症を起こして痛みが発生
予防
- 規則正しい生活をしましょう。(睡眠を規則正しく取り、睡眠不足だけでなく寝すぎにも注意しましょう。)
- 食事や飲酒に気をつけましょう。
- 規則正しい食事:空腹時や血糖値が下がると片頭痛を起こしやすくなります。
- 片頭痛の誘因となる食品:チーズ、赤ワイン、チョコレートなどは片頭痛を誘発します。
- アルコール:とくに血管拡張作用のある赤ワインがもっとも片頭痛を誘発します。
詳しい症状
- 頭の片側または両側が脈打つようにズキンズキン(拍動性頭痛)と強く痛む。
- 月に1~2度、多い方で週に1~2度の頻度で発作的に起こる。
- 吐き気や嘔吐を伴うことがある。
- 光や音に対して過敏になる。
- 階段の上り下りや、運動で頭痛が激しくなる。
- 頭痛が起こる前に、視野の中心付近にキラキラ光る境界をもつ暗点(見えない部分)が出現する視野障害が典型的。
緊張型頭痛
原因
同じ姿勢を続けることによる筋肉のコリや、精神的ストレスが原因
予防
心と体をリラックスさせましょう
- ストレッチやマッサージ:背筋を伸ばしたり、首、肩をまわして血行を良くしましょう。また、首や肩をマッサージするのも効果的です。
- 気分転換:ゆったり、のんびりしたリラックスタイムを設け、ストレスをためないようにしましょう。
- ぬるめのお湯にゆっくりつかったり、蒸しタオルなどで、肩から首筋を温め、筋肉のコリをほぐしましょう。
体に適度な刺激を与えましょう。
- 適度な運動(体操やウォーキングなどの軽い運動を習慣化しましょう。)
詳しい症状
- 頭をギリギリとしめつけられるような痛み。
- 数時間~数日の間、頭痛が反復性におこる場合と、持続的に毎日のように続く場合がある。
- ほとんどの場合、肩こりや首の筋のコリを伴っている。
- 頭痛の持続時間はダラダラと長く続く。
群発頭痛
原因
原因は残念ながら、はっきりとしていません。
目の後ろを通る『内頸動脈』が拡張し、炎症を起こすため目の奥に痛みが出ると考えられている。
目の後ろを通る『内頸動脈』が拡張し、炎症を起こすため目の奥に痛みが出ると考えられている。
予防
アルコール:群発頭痛は飲酒後40分~1時間後に発症しやすいので、群発頭痛が続いている1~2ヶ月間は禁酒しましょう。
深呼吸:頭痛が起こりそうなとき、深呼吸をすると予防効果があります。
深呼吸:頭痛が起こりそうなとき、深呼吸をすると予防効果があります。
詳しい症状
- 片側の目の奥にキリキリ突き刺さるような激しい頭痛が特徴。
- 同じ側の目や鼻に涙・鼻水・鼻づまりなどの症状が現れる。
- 年に1回~数回の頻度で起こるが、一度発症すると1~2ヶ月にわたって、ほぼ毎日、同じ時間帯に激しい頭痛におそわれる。
- 発作が起こっている期間にアルコールを飲むと、必ずといっていいほど頭痛発作が起こります。
二次性頭痛の原因となる病気
頭痛の原因となる病気のうち、特に危険なものとしては以下のような病気が挙げられます。
しかし、二次性頭痛は、命に関わる危険な病気の症状として発生している場合もあるので、早めに医療機関を受診し医師に相談してください。
- くも膜下出血
- 突然の激しい頭痛が起こり、吐き気や嘔吐、意識障害などが現れます。
- 脳出血
- 頭痛の他、突然の手足のしびれ・意識障害・ろれつが回らなくなるといった症状が現れます。
- 脳腫瘍
- 頭痛の他、嘔吐やけいれん・手足の麻痺・言語障害・視力の低下・視野が狭くなるといった様々な症状が現れる可能性があります。
- 髄膜炎、脳炎
- 細菌やウイルスによる感染が原因で髄膜や脳に炎症を起こした状態で、うなじのあたりが硬くなったり、嘔吐がみられます。後頭部に強い痛みを感じることが多く、意識障害やけいれんを生じることもあります。
- 慢性硬膜下血腫
- 頭部の打撲がきっかけになり、直後は無症状か頭痛程度の症状しかありません。その後、数週間~数カ月かけて血腫がつくられ、頭痛や吐き気・嘔吐、半身の麻痺、言語障害、意識障害、認知症様症状が現れます。
しかし、二次性頭痛は、命に関わる危険な病気の症状として発生している場合もあるので、早めに医療機関を受診し医師に相談してください。